ポスト

備忘録としてのweblog

クラウドソーシングでは高度なコミュニケーションが求められる

クラウドソーシングの案件をチェックしていたら、『富裕層向けの記事』というものがあった。

名のごとく、まさに富裕層に向けたコンテンツを作るというものである。

その募集要項には、応募者に「富裕層の資質」を求めているフシがあった。

どういうことかというと、

  • 富裕層が求めているような質の高い情報をくれ
  • 自身が富裕層でないと富裕層に響くことは書けないだろうから、富裕層の人(それに類するような人)が応募してくれ

端的に言うとこんな感じ。

少し前のことなので、記憶が定かではないが、おおよそこんな感じ。

まあ、分からんでもない。

女性向けメディアが女性限定で募集することもあるし、育児メディアが育児経験者を募集していることもある。

おかしくない、当然である。

しかし、である。

富裕層を募集することは、上記のパターンとは違うのではないだろうか。

まず、富裕層がクラウドソーシングを利用しているものなのか。

いや、分からん。クラウドソーシングだけで富裕層になることもできる。そのような人は実際にいる。

しかし、クラウドソーシングで富裕層になっている人は、文字単価も高くしているだろう。

だから、その案件の文字単価が5円とか、10円とか、はたまた100円だとか、そうした高単価であれば分かる。

成立する。

だが、その案件の文字単価は1円だったのだ。

富裕層の武者修行

文字単価1円で書く人間は果たして富裕層だろうか。

いや、中にはいるかもしれない。

生活は、株の配当金や事業利益で賄い、暇だからクラウドソーシングで文章を受注して書いている。

いつかは、自分でブログを立ち上げて『社長日記』あるいは、『富裕層の憂鬱』みたいなイカした感じのことがしたいのかもしれない。

そのための前準備。なにせ富裕層だから、準備に余念がない。慣れたものである。彼らはいつも目先の利益より、将来の利潤を追求し、その資本を拡大してきた。

だから、あえてクラウドソーシングで武者修行のようなことをやっているのかもしれない。

偉くなってしまうと、周りは遠慮し、ダメ出しを遠慮するだろう。それでは、文章が上手くならないから、あえて匿名の物書きとしてクラウドソーシングで受注する。

なるほど。

あの、案件の発注者はそこまで考えていたのか。

高度なコミュニケーション

そんなことはない。そんなことがあるわけがない。

なぜ、富裕層が1文字1円で仕事するのだ。

世の中の富裕層は、ブログを始める前、もしくは本の執筆に入る前にクラウドソーシングで修行するのですか?

むしろ、自分では書かないだろう。喋るだろう。口頭筆記だろう。ライターがいるだろう。

富裕層向けの記事を書くための富裕層を、文字単価1円で雇えると思うような人が、まともなメディアを作れるのだろうか。

いや、分かっている。分かっているよ。

本当に富裕層を雇えるとは思っていないはずだ。

それらは、あくまでポーズ。社交辞令。

本当のターゲットは、「富裕層に憧れる人」で、求められている情報は「富裕層に憧れるようなメンタリティに効く情報」なのだ。

そこには、高度な社交がある。

ハッキリとは口に出せない要求の趣旨を理解し、さも自分が1円で文字を書く物好きな富裕層のようにして応募しなければならない。

そうしたコミュニケーションを取れる人だけが、あの仕事をこなすことができる。

どうですか?クラウドソーシングという社交の場でコミュニケーションを磨いてみては。

登録はご無料。

日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」