希望と絶望、夜行と曙光:SFと精神の合成
ペンギンハイウェイよりも、四畳半神話体系という森見登美彦ファンも多いと思うが、ペンギンから入った森見ファンには京都の大学生ネタというのは少々しんどいのも確かだろう。では夜行を読んでみてはどうだろう?
ペンギンハイウェイは爽やかで「海辺のカフカ」を彷彿とさせるジュブナイル的小説です。(正確にはジュブナイル手前かな)
上下巻です。
海辺のカフカは少年の物語です。
重要なモチーフとなっているレディオヘッドの『KID A』
森見登美彦氏の小説を読み込むほど村上春樹へのオマージュが、あるいは、共感性、もしくは共通性を感じます。村上春樹が難解だと思うのなら森見登美彦氏の小説を読むことをお勧めします。
また、ジュブナイル小説の原型としては欠かせない原型があります。ここまで読めば読書通と名乗れるのではないだろうか。
葛藤こそ、テーマになるわけですから、少年期を描いた作品の率直さは心を打ちます。心を打たれることにこそ文学や音楽の価値があるのだと信じるならば読みましょう。聞きましょう。心を震わせてこそ、動機が生まれます。動機なき所に行動なしです。行動なきところに革新なしです。
アートの効用を味方につけましょう!